こんばんは。今回は料理ないです。
ただ小野式製麺機を分解して洗って組み立てるだけですが、普通に生活している人は全く見られないものだと思うのでよかったら読んでください。
これが新規で製麺機を購入した人の修理の手助けになるといいなとも思っています。
きっかけ
前々からおかしい気はしていたんですが、以前ヤフオクで購入した小野式製麺機は全く分解できる気配がないんですよ。
そもそも着脱式のハンドルが外れないってどういうことなんだっていう。
なので今回は全力で小野式製麺機を分解して清掃してやろうということになりました。
今回使ったもの
- トンカチ(プラか木槌が良い)
- ラジオペンチ
- クレ556
- ドライバーいろいろ
- サンポール
- 歯ブラシ←2本あると良い
- 竹串
- 割り箸(安いのでいい)
- 食器用とは別のスポンジ
- キッチンペーパー(洗えるやつが便利)
- 大きい容器
- ボンスター(スチールウール)
めっちゃ手が臭くなるので軍手があると良いです。あと作業場にはダンボールを敷いたほうがいいです。
あとはワイヤーブラシがあると歯車を掃除する時に楽です。
こだわる方は塗装をしてもいいと思います。
かかった時間
3日くらい(つけおき含む)
分解
ネジ系
まずはネジを外すところから。
見えるネジを外していくだけなので簡単です。ささっとやりましょう。
歯車系
問題はここからでこの歯車たちを外す必要があります。
割りピンは曲げて固定されているので、ラジオペンチまっすぐにして引っ張り、抜きます。
割りピンが上の写真の左下の小さい歯車にも刺さっているのですが、これが厄介でした。
若干形が歪んでいたので以前誰かがハンマーかなんかで叩きながら無理やりはめ込んだんだと思います。
全然硬くて引き抜けない上に油が固まってて地獄のように硬かったです。5-56をかけて固まった油を緩めてからラジオペンチで力任せに抜きました。
割りピンが外れるとこの大きい歯車が外せるようになります。
これも油で固まって全く動かないので歯車と本体の隙間にペンチを突っ込んでてこの原理で外しました。
ずらすとシャフトを貫通したピンが出てくるのでこれを引っこ抜きます。
取り出したピンとか歯車とかは油汚れまみれなので洗剤の液につけ置きしておくと良いです。
大きい歯車が取れたらシャフトが動くようになるので歯車を本体側にずらしてピンを露出させます。このピンを取ると歯車が取れます。
歯車が取れたらシャフトを引き抜きます。そのほかのシャフトと歯車もこの動きで分解していきます。
抜けたものはサンポールの希釈液につけておきます。あとで詳しく書きますけどステンレスと真鍮ローラーは一緒に浸けてはいけません。
ハンドルがとれない
このハンドルは引っ張れば抜けるのが普通なんですが、油が固まって取れません。
556を隙間に吹きかけてなじませて油を溶かしつつ引き抜きます。シャフトが曲がることなんてそうそうないと思うので力任せにいきました。
これはマジでしんどかったんですけど、このあとはもっと大変な力作業が発生してこんなもんじゃなかったです。
油の固着が激しい歯車たち
こっち側の3つの歯車が鬼のように硬くてただ押したり引いたりするだけじゃ取れなくて大変でした。
錆びで固まってるわけじゃなさそうなので何らかの方法で溶かせば取れるはずだと思っていろいろ試してみます。
まずは重曹漬けにしてみます。
70度くらいのお湯をかけて一晩放置してみました。
犬神家。
これは若干効果があって、小さい方の歯車が動くようになったのでピンが抜けて一つ取れました。ピンを取るときは上から割りばしを当ててトンカチで叩きながら抜いています。
もう一つの方はシャフトごとなぜか抜けました。普通は内側にピンがあるので取れないはずなのですが、いろいろ逆さにしたり叩いたり重曹につけたりしてたので内側のピンが外れてました。
シャフトを抜くときは割り箸を当てて叩くと手で引き抜くよりは簡単だったという写真です。
こちらは切り刃の内側のピンを抜くのにシャフトを動かさないといけないのに固着してて動かない場合に切り刃を寄せて間に割り箸を挟んでシャフトを左方向へ叩くと取れるという写真です。
これは歯車とシャフトが固着した時に歯車を引っ掛けてシャフトに体重をかけると取れることを伝えたい写真です。
これをやる前にサンポール液に浸けておきました。
重曹じゃ油を溶かすのに限界があるので普通にサンポールみたいな強力な酸を浴びせてとかしたほうがいいと思います。
というか最初の段階で重曹じゃなくてサンポール漬けにしたほうが早かったです。
ローラー側も全て取れました。ローラーが一番固着してて力もかかったのできつかったです。
洗浄
洗浄パートです。
取り外した歯車やローラーなどのパーツは錆びたのでサンポール液に浸して錆びを落としてたんですが、真鍮部品と歯車を一緒にしていたら歯車が銅メッキされてしまいました。高校化学って感じですね。
ローラー部分が溶けちゃうので長時間放置はやめましょう。
真鍮パーツはサンポール漬けのあと洗剤でよく洗ってボンスター(スチールウール)で磨きました。錆止めに油をうっすら塗ってペーパーで最低限残るように拭き取ります。
綺麗ですね。いいことだ。
台座はシャワーで流しながら洗いました。
この辺は油がべっとりだったので金だわしでゴシゴシしてたら塗装がハゲました。まあ、ビンテージということで良いでしょう。綺麗な油塗って錆止めしておきます。
乾かすので1日置いておきます。湿ったまま組み立てるとローラーや切り刃の内側にサビが着いてしまいます。
乾いたらあとは組み立てだけ!
組み立て
基本的には逆順でやるだけです。綺麗なので力もいらないはずです。
シャフトはそれぞれ穴が違うので気をつけて組み立てます。
一番長いのがハンドルが付く外側の切り刃のシャフト、左から2番目が大きい歯車が装着される内側のローラーのシャフト、左から3番目が外側のローラーのシャフト、最後が内側の切り刃のシャフトです。
組み立てるときはピンが入る方を全て右側にします。
これはシャフトを間違えて差し込んでます。
これは切り刃の組み合わせが間違っている例です。左右で一列ずつ余っちゃってます。
これが正解の噛み合わせです。
噛み合わせさせる時に切り刃が傷付いたりしないように慎重に作業します。
歯車群です。
ピンを噛ませる凹みがないものがありますので間違えずに組み立てます。
歯車の組み立ては写真撮り忘れたので省略します。
今回の製麺機で使用されていたピンに曲がっているものがありましたが、それはローラーとか切り刃の中に入れないようにすると良いです。曲がったピンは若干はめ込みにくいので歯車と噛ませる用にすると良いです。
ローラーや切り刃の内側に入れるピンはまっすぐなものにしましょう。
これは綺麗になったハンドルです。
綺麗にしてから知ったんですけど、切り刃とローラーが連動して動くことは通常ありえないんですね。
今まで同時に動いてたからそういうもんだと思ってたんですけど、ハンドルはシャフトに固定されていないので考えてみたらおかしかったんです。
普通はローラーを回すときはハンドルを左にはめて、切り刃を回すときは右側のネジにハンドルを噛ませて回すんですね。今までのはなんだったんだ?
月板が浮いてたのでペーパーを噛ませました。多少マシになりました。
あとはホッパーを取り付けるだけ!!!
で!
完成!綺麗だ!すごい!
綺麗だ!!!!
組み立てたら歯車が噛み合う部分ににグリスを塗ります。
買った当初と比較↓
若干くすんでますね。鈍い輝きが渋いです。
こちらが綺麗になった方です。正直綺麗になりすぎててビビってます。
試し切り&清掃
綺麗になったといえどもまだ切り刃の間などには汚れが残ってますので掃除します。
適当に小麦粉練って厚めに麺帯にしたら切ります。
きったねぇ。
きたねえ。
何回か延して切ってを繰り返します。これは食べれないので投げて遊んだりしましょう。
これで終わり!小野式に関わらず全ての製麺機修理に役立つことを願っています。でかくでたな。
以上です。ありがとうございました。